遊び疲れて、砂丘に腰を下ろすころ、空が、魔法のように色を変え始めました。日中は、青空と白のコントラストだった砂丘が、夕暮れが近づくと、オレンジ色に染まります。日没の瞬間には、ピンクから、淡い紫へ。
※写真は、すべて筆者が撮影したものです。
この旅で、もう一つ、強く残っていることがあります。売店の店員さんから聞いた、「ここで、道に迷って、命を落とす人もいる」という話です。後編は、そのときに感じたことを書きます。
- 日没とともに、砂漠の気温は急に下がる。羽織るものが必要だった
- 売店の店員さんに、道に迷って亡くなる人もいると聞いた。公式の安全情報にも、同じことが書かれていた
- 家族を守る立場で、英語が「命綱」だと感じた。それが、今の英語学習の原点の一つになった
※これは私の体験談です。気温や安全の情報は、季節によって変わります。出かける前に、公式の情報で確認してください。
日が沈むと、何が変わるのか?
太陽が沈むと同時に、砂漠の気温は急に下がります。半袖では、肌寒くなります。サッと羽織れるパーカーを持っていって、正解でした。NPS の安全のページ(White Sands 安全情報、2026年11月3日に確認)にも、冬は、日中が暖かくても、日没後に、氷点下近くまで冷え込むことがある、と書かれています。



冷たい風の中、刻一刻と変わる、自然のグラデーションを背景に、3人で写真を撮りました。シリコンバレーの駐在中でも、指折りの思い出の1枚です。
店員さんに聞いた話は、本当なのか?
ホワイトサンズは、見渡す限り、白い砂の世界です。売店の店員さんから、「ここで、道に迷って、命を落とす人もいる」と聞きました。公式のページを確かめると、同じことが書かれていました。

| 私が店員さんに聞いたこと | NPS の公式ページ(2026年11月3日に確認) |
|---|---|
| 道に迷って、亡くなる人がいる | 公園では、亡くなった人がいる。原因として、熱関連の病気、低体温症、脱水、道迷いが挙げられている |
| 砂丘は、迷いやすい | 砂丘では、方向感覚を失いやすい。道がわからなくなったら、引き返す |
日本の観光地で、同じ種類の注意を、これほど正面から言われた経験は、あまりありません。
英語は、なぜ「命綱」だと感じたのか?
レンタカーも、ホワイトサンズでの散策も、私が家族を守っている。一つ間違えば、命を落とすという緊張感が、半端ではありませんでした。広大な荒野で、頼れるのは、自分の英語だけでした。
- 車を借りるとき、保険やトラブルの連絡先を確認した
- 検問で、家族の身分を、きちんと説明した
- 売店で、注意や、道具のアドバイスを聞いた
この旅で、英語は、「仕事で使うビジネス英語」から、「家族を新しい世界へ連れていき、安全を守るための力」に変わりました。
日本の自然と、何が違ったのか?
日本では、まず味わえない緊張でした。そこで、思ったことがあります。日本は、自然が、とても穏やかです。自然の、本当の怖さを、私たちは、知らないのかもしれない。そして、怖さを知らなければ、だからこその荘厳さ、美しさに、鈍感になっているのではないかとも思いました。



帰り道は、街灯が一つもない、真っ暗な道でした。慎重に運転しながら、静かな車内で、家族と、一日の興奮を語り合いました。
総集編:この旅で使った英語を、あらためて整理すると?
前編、中編、後編を通して、この旅では、場面ごとに、英語が必要でした。ここでは、旅のあとであらためて整えた英語を、まとめます。当時の私が口にした英語そのものではありません(つたない英語でした)。次の旅の、準備メモとして使ってください。
| 場面 | 伝えたいこと | あらためて整えた英語 |
|---|---|---|
| レンタカー | 満タン返却は必要か | Do I need to return the car with a full tank? |
| レンタカー | 保険の範囲を知りたい | What does the insurance cover? |
| レンタカー | トラブルのときの連絡先 | Who should I call if something goes wrong? |
| 検問 | 国籍と書類 | No, we are Japanese. Here are our passports and visas. |
| 検問 | 行き先 | We’re heading to White Sands for a family trip. |
| ビジターセンター | ソリを買いたい | I’d like to buy a sled, please. |
| ビジターセンター | ワックスが必要か | Do I need wax for this? |
| ビジターセンター | 言われたこと | Don’t forget the wax. |
| 売店 | 危険について聞く | Is it true that people get lost out here? |
| 売店 | 夕方の備えを聞く | What should we bring for the evening? |
※検問の2行は、記憶をもとにした再現です。そのほかは、旅のあとで、場面に合わせて整えたものです。売店の2行は、聞いた内容を、あとから英語にしたものです。
こうして並べると、どれも、特別に難しい英語ではありません。短い英語を、必要な場面で、きちんと口に出せるかどうか。それだけが、家族の安心を左右しました。
この旅は、私の人生に、何を残したのか?
ホワイトサンズの帰り道、街灯のない暗い道を走りながら、私は、家族を乗せている責任を、あらためて感じていました。この家族を、無事に連れて帰る。それは、英語の点数とは、まったく別の種類の責任でした。
思えば、私が英語を学び直したのは、仕事のためでした。TOEIC の点数を上げ、会議で発言できるようになりたい。それは今も、大事な理由です。でも、この旅で、もう一つの理由に気づきました。英語は、世界へ出ていく家族を、守るための力でもあるということです。
そして、息子のことです。行けども行けども同じ景色に飽きながらも、ときどき、じっと地平線を見つめていた長男。いつか、自分でハンドルを握って、世界へ飛び出してくれたら、うれしい。そのとき、この子の隣に、英語という「命綱」を、持たせてやりたい。その思いが、私の背中を、今も押しています。
- 英語は、点数のためだけの力ではない
- 自分と、家族を守るための力である
- そして、新しい世界を、自分の目で見るための力である
日が沈んだあとの、あの冷たい風。白い砂が、ピンクから、紫へと染まっていく空。「ここで、道に迷って、命を落とす人もいる」という一言。そのすべてを、私は、自分の英語で受け止めました。決して流暢ではなかったけれど、通じた。その実感が、今の私を支えています。
これから、何をしていくのか?
いま私は、社内で、朝活の英語活動を続けています。点数を競うためではなく、いつか誰かが、自分と、大切な人を守るために、英語を使えるように。そのための、小さな練習の場です。
そして、このブログでは、英語を通じて広がった世界を、これからも書いていきます。旅で撮った写真、映画、歌。TOEIC の学習記録。どれも、英語が、人生の幅を広げてくれたという、同じ一本の線の上にあります。
49歳の私は、まだ、途中です。英語も、旅も、息子の背中を見守る日々も。でも、だからこそ、書き続けたいと思います。この記事を読んだあなたが、次の旅の、最初の一歩を、踏み出してくれたら。その一歩が、人生の幅を、少しだけ広げてくれたら。それが、私にとって、いちばん、うれしいことです。
よくある質問
ホワイトサンズは、子連れでも行けますか?
私は、2歳の長男と一緒に行きました。ただ、気温、日差し、水の準備は、とても大切です。NPS の安全のページで、季節ごとの注意を、必ず確認してください。
旅で使う英語は、どうやって練習しますか?
私は、旅の前に、聞きたいことを、短い英語でメモしました。旅のあとで、あらためて整えた言い方を調べて、次の旅に備えます。
- 前編 エルパソから検問まで
- 中編 白い砂丘で、ソリ遊び
- 後編・総集編 夕暮れの砂丘と、命綱だった英語(この記事)
※この記事は、私の旅の体験をもとにしたものです。気温や安全の情報は変わることがあるので、出かける前に、公式の情報で確認してください。
私が何者で、どんな経緯で英語をやり直しているかは、運営者情報に書いています。






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