英語で広がる世界(旅・映画・歌)

ハワイ、スカイダイビングの中編|セスナ機内で「Yes, yes」しか言えなかった私と、14,000フィートの青い海

パラシュートで降りながら見下ろした、オアフ島の海岸線(2011年)

免責同意書にサインしたあと、私は、小さなセスナ機に乗り込みました。機内は、エンジンの音で、とてもうるさかったです。インストラクターは、私を励まそうと、短い英語で、声をかけてくれました。でも、当時の私は、「Yes, yes」としか、言えませんでした。情けない気持ちと、恐怖が、同時に押し寄せた時間でした。

※写真は、すべて筆者が撮影したものです。

この記事の3つのポイント
  • セスナ機内で、インストラクターに声をかけられたが、「Yes, yes」としか言えなかった
  • 14,000フィート(約4,300m)からの飛び込み直前は、完全に後悔した
  • 飛んでしまうと無我夢中で、パラシュートが開くと、この世のものとは思えない青い海が見えた

※これは私の体験談です。スカイダイビングは、危険を伴う活動です。参加する場合は、事業者の説明と、安全の案内を、必ず守ってください。

セスナ機内で、インストラクターに、何と言われたのか?

機内で、インストラクターは、何度か、私に声をかけてくれました。覚えているのは、次の2つです(言葉は、記憶をもとにした再現です)。

インストラクター(再現)意味私(再現)
Excited?ワクワクしてる?Yes, yes.
Relax.リラックスしてYes, yes.

短い言葉です。分かっているのに、英語が口から出ませんでした。本当は、「怖いけれど、楽しみだ」と言いたかったのだと思います。それが言えず、ただ、うなずくだけでした。

あのとき、何と言えばよかったのか?

今なら、次のように言えます(これは、あとから整えた英語です。当時の私の英語ではありません)。

気持ちあとから整えた英語
怖いけれど、楽しみI’m a little scared, but I’m excited.
緊張しているI’m nervous.
準備はできているI’m ready.
もう一度、教えてほしいCould you say that again, please?

どれも、中学校で習う程度の言葉です。難しい英語ではありません。ただ、緊張した場面で、口に出せるかどうか。そこが、私には、大きな壁でした。

14,000フィートで、何を感じたのか?

飛び込む高さは、14,000フィート、約4,300メートルです(1フィート=約0.3メートルで計算)。飛び込む直前、私は、完全に後悔しました。でも、もう、戻れません。インストラクターに身を預けて、私は、空へ飛び出しました。

飛んでしまうと、不思議なことが起きました。怖さを感じる余裕がなく、無我夢中になったのです。「リラックスして、身を預ける」という言葉の意味が、体で、分かりました。言葉がなくても、その指示に従うだけで、私たちの間では、通じていました。

パラシュートが開いて、空中に浮かぶ
パラシュートで空中にぶら下がった二人と、青空
青空にひらく、赤いパラシュート
青空にひらく、赤いパラシュート
遠くの空に見えた、小さなパラシュート
遠くの青空に浮かぶ、赤いパラシュート

パラシュートが開いたあと、何が見えたのか?

パラシュートが開くと、急に、静かになりました。そして、目の前に、この世のものとは思えないほど美しい、青い海が広がっていました。生きた心地がしないほどの高さと、見たことのない青。その両方を、同時に味わった、初めての経験でした。

空から見下ろした、海岸線と道路
パラシュートで降りながら見下ろした、海岸線と道路、青い海

着地したとき、何をしたのか?

地面に足がついた瞬間、私は、歓喜の雄叫びをあげて、インストラクターと握手をしました。言葉は、出てきませんでした。でも、言葉の代わりに、全身で、「ありがとう」と伝えていたと思います。

地上へ降りてくる、赤いパラシュート
地上に近づく、赤いパラシュート

このとき、私は、一つのことに気づきました。「飛び込まないと、分からないことがある」。それは、スカイダイビングだけではなく、英語にも、当てはまることだと、のちに、感じるようになります。

中編のまとめ

場面起きたこと英語で、できなかったこと
セスナ機内「Excited?」「Relax.」と声をかけられた「Yes, yes」しか言えなかった
飛び込み直前完全に後悔した気持ちを、言葉にできなかった
着地歓喜の雄叫びをあげて、握手した(言葉は、いらなかった)

次回の後編は、旅の夜です。レストランで、メニューが読めなかった話と、この旅が、私の気持ちを、どう変えたのかを書きます。

よくある質問

英語が話せなくても、スカイダイビングはできますか?

私は、つたない英語でしたが、インストラクターの指示に従うことで、体験できました。ただし、安全にかかわる説明は、分からないまま進めないほうがよいです。分からないときは、「分からない」と伝えてください。

緊張して、英語が出ないときは、どうすればいいですか?

短い言葉で、かまいません。「I’m nervous.」「Could you say that again?」のような、1文を、あらかじめ、口に出して、練習しておくと、役に立ちます。

連載『ハワイ、スカイダイビングで知った英語の壁』
  1. 前編 報奨旅行と、「die」の文字がある同意書
  2. 中編 セスナ機内と、「Yes, yes」しか言えなかった私(この記事)
  3. 後編 メニューが読めなかった夜と、旅が変えたこと

※この記事は、私の旅の体験をもとにしたものです。スカイダイビングは危険を伴う活動です。参加の前に、事業者の公式の情報で確認してください。

私が何者で、どんな経緯で英語をやり直しているかは、運営者情報に書いています。